小児矯正Pediatric Orthodontics
小児矯正について
当院の小児矯正の特徴
矯正治療は、成長期に行うⅠ期治療(3歳~10歳頃)と、永久歯が生えそろった後に行うⅡ期治療(11歳頃~)に分けられます。開始時期は、年齢だけでなく歯の生え変わりや顎の成長によって異なります。
当院の小児矯正は、プレオルソ・インビザラインファーストなどを用いて、顎の骨の成長と歯の生え変わりを適切に誘導するⅠ期治療です。主に、取り外し式マウスピースの「プレオルソ」と、透明なマウスピース型矯正装置「インビザラインファースト」「エンジェルアライナーKID」を取り扱っています。歯並びや年齢、装置を使用できる時間などを確認し、お子様に適した方法を検討します。
小児矯正だけで終了する場合と、成長後にⅡ期治療として本格矯正(永久歯列に対する矯正:ワイヤー矯正やインビザライン等)が必要になる場合があります。ただ、Ⅱ期治療で本格矯正を行う場合でも、Ⅰ期治療を行うことで、抜歯を回避できたり、外科的矯正治療が必要と思われるお子様の外科手術を回避できたり、本格矯正の期間や費用を抑えられたりと様々なメリットがあります。
※治療効果やその後に必要となる治療には個人差があります。
小児矯正を始めるのに
適した年齢
プレオルソはおおむね3~10歳で行い、約束事を守りやすくなる6~8歳が最も適した時期とされています。お子様の状態によっては、より早い時期から開始する場合があります。
インビザラインファーストやエンジェルアライナーKIDは、おおむね8~10歳で行うⅠ期治療です。すでに生えている永久歯を並べることで、のちに生えてくる永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保します。ただし、開始時期は年齢だけで決めず、歯の生え変わり、顎の成長、歯並び、装置を使用できるかを診察して判断します。
なお、日本小児歯科学会では、永久歯への生え変わりを待ってよい場合がある一方、乳歯列期から治療を始めた方が良好な経過が期待できる症例もあるため、開始時期は一律ではないと説明しています。
出典:公益社団法人 日本小児歯科学会「子どもたちの歯並び・かみ合わせの治療に関するQ&A」小児矯正の必要性
小児矯正の主な目的は、成長期に顎の骨の成長と歯の生え変わりを適切に誘導し、歯列や口腔周囲筋のバランスを整えることです。Ⅰ期治療だけで歯並びが整うお子様もいますし、将来Ⅱ期治療で本格矯正が必要になる場合もあります。
なお、日本小児歯科学会は、成長期は上下の顎の骨のバランスを整えやすく、指しゃぶりや口呼吸などの口腔習癖を改善することで、かむ・飲み込む・話すといった口腔機能の発達を促せる場合があるとしています。
出典:公益社団法人 日本小児歯科学会「子どもたちの歯並び・かみ合わせの治療に関するQ&A」小児矯正はこんなお子様に
おすすめ
・歯並びやかみ合わせが気になる
・口が開いたままになりやすい
・舌を前に出すなどの口腔習癖がある
・成長期から顎や歯列の矯正を行いたい
特に、反対咬合(受け口)、開咬(前歯がかみ合わない)、過蓋咬合(笑ったときに下の前歯がほとんど見えない)などがみられるお子様には、早めのご相談をおすすめします。
プレオルソは就寝時と日中1時間以上、インビザラインファーストは食事と歯みがき以外の1日20時間以上の装着が必要です。装着時間やトレーニングの約束を守れるかも、装置選択の大切な条件です。
当院で扱っている
矯正装置の種類
当院で取り扱うⅠ期治療の装置は、取り外し式マウスピースの「プレオルソ」と、透明なマウスピース型矯正装置「インビザラインファースト」「エンジェルアライナーKID」です。
取り外し式の床矯正装置、ワイヤーを用いるブラケット型装置、顎の成長を抑制する装置などが適すると判断した場合は、矯正専門医をご紹介します。
小児矯正の
治療期間について
各装置ごとの治療期間
プレオルソ
治療期間は1年以上です。個人差があり、これより短い場合や数年かかる場合があります。来院は約3カ月ごとで、治療回数は6回以上が目安です。
インビザラインファースト・
エンジェルアライナーKID
治療期間は1~2年です。来院は1~2カ月ごとで、治療回数は10回以上が目安です。治療後は、歯並びの後戻りを防ぐため、保定用マウスピース(リテーナー)の使用をおすすめしています。
治療に時間が
かからないケース
反対咬合のうち、骨格的な問題がなく、歯の傾きや位置によって生じている歯性反対咬合は数カ月できれいな歯並びになることもあります。また、装置を毎日適切に使用でき、治療時期が顎の成長時期と合う場合には、約1年で治療を終えられることもあります。
なお、日本小児歯科学会によると、乳歯の反対咬合で上下の顎の骨のバランスに問題がない場合は、簡単な装置で比較的早期にかみ合わせを改善できることがあります。すべての反対咬合が短期間で治るという意味ではなく、診断が必要です。
出典:公益社団法人 日本小児歯科学会「子どもたちの歯並び・かみ合わせの治療に関するQ&A」治療に時間がかかるケース
上下の顎の大きさや位置関係に骨格的な問題がある場合(顎が小さい場合や骨格性反対咬合など)は数年単位で経過を見ていく必要があります。また、装置を適切に使用できない場合は、十分な治療効果が得られない可能性があります。
なお、日本小児歯科学会では、装置使用への協力が得られない場合、成長発育が治療計画時の予測を超えた場合、口腔習癖や口呼吸などの原因を改善できない場合などに、予定した治療結果が得られないことがあると説明しています。
出典:公益社団法人 日本小児歯科学会「子どもたちの歯並び・かみ合わせの治療に関するQ&A」小児矯正の
メリット・デメリット
小児矯正のメリット
プレオルソは、比較的痛みが少ない、費用を抑えやすい、装着時間が就寝時と日中1時間以上であることがメリットです。装置の拡大・調整に加えて、MFT(口腔筋機能療法)や口腔習癖の改善にも取り組みます。
インビザラインファーストやエンジェルアライナーKIDは、痛みが少なく、プレオルソより歯を直接動かしやすいことがメリットです。いずれも成長期の顎の骨の成長を誘導し、歯列を整えることを目的としています。
小児矯正のデメリット
取り外し式のため、装着時間やトレーニングが守られないと十分な効果を得られないことがあります。結果はお子様の協力度や顎の成長に左右され、Ⅰ期治療だけでは十分に改善せず、本格矯正が必要になる場合があります。インビザラインファーストは1日20時間以上の装着が必要で、プレオルソより治療できる歯並びが限定されます。
小児矯正治療の流れ
プレオルソの治療の流れ
①治療前説明
装置の特徴、料金、治療効果の個人差について説明します。
②治療前の記録
口腔内写真を撮影し、問診票や口腔習癖について確認します。
③装置のお渡し
装置の使い方、あいうべ体操、舌のトレーニング、口腔習癖の改善方法を説明します。
④定期チェック
約3カ月ごとに使用状況や口腔習癖を確認し、口腔内写真の撮影、装置の拡大・調整、口腔機能の指導を行います。
インビザラインファースト・
エンジェルアライナーKIDの
治療の流れ
①治療前説明
装置の特徴、料金、治療効果の個人差について説明します。
②治療前の記録
口腔内スキャナーによる歯型の採得、セファロレントゲンやCTの撮影、口腔内写真の撮影を行い、歯並びや骨格の状態を分析します。また、問診票を用いて口腔習癖などを確認します。
③治療説明
3Dシミュレーションを用いて、治療によって歯並びやかみ合わせがどのように変化する見込みかをご説明します。シミュレーションをご確認いただき、治療をご希望の場合は、治療内容や注意事項、同意書の内容についてご説明します。
④装着
装置の使い方を説明します。
⑤定期チェック
約1〜2カ月ごとに使用状況の確認や装置の調整などを行います。
料金表
詳しい料金は下記のボタンよりご確認ください。
よくあるご質問
Q. 矯正装置をつけると痛みや違和感はありますか?
A. プレオルソは比較的痛みが少ない装置です。強い痛みが続く場合や、装置が歯ぐき・頬に当たって傷になる場合は、無理に使い続けず当院へご相談ください。
インビザラインファーストやエンジェルアライナーkidは、装着を始めた直後や新しいマウスピースに交換した際に、歯が押される感じや軽い痛み、違和感が出ることがあります。通常は数日ほどで慣れていくことが多いですが、感じ方には個人差があります。
Q. 子どもの矯正でも永久歯を抜く必要はありますか?
A. 当院の小児矯正(Ⅰ期治療)は、成長期に顎の発育や永久歯の生えるスペースを整えることを目的としており、初めから永久歯の抜歯を前提とするものではありません。早期に治療することで将来の抜歯を避けられる場合もありますが、必ず避けられるわけではありません。永久歯が生えそろった後にⅡ期治療が必要となり、歯並びや骨格の状態によっては抜歯を検討することもあります。
Q. 小児矯正の費用は保険適用になりますか?
医療費控除は使えますか?
A. 一般的な小児矯正は健康保険の適用外となる自由診療です。ただし、一部の先天性疾患に伴うかみ合わせの異常など、定められた条件を満たす場合は、届出を行った医療機関で保険診療の対象となることがあります。
発育やかみ合わせの改善など、医学的に必要と認められる矯正治療は医療費控除の対象になる場合があります。一方、見た目の改善だけを目的とした美容目的の矯正は対象外です。
Q. 矯正装置の種類にはどのようなものがありますか?
学校で目立ちませんか?
A.当院のⅠ期治療では、取り外し式の「プレオルソ」と、透明なマウスピース型の「インビザラインファースト」「エンジェルアライナーKID」を扱っています。
プレオルソは原則として就寝時と日中1時間以上使用するため、学校で装着する必要がない場合が多いです。透明なマウスピース型は装着中も比較的目立ちにくい一方、インビザラインファーストでは食事・歯みがき以外に1日20時間以上の装着が必要です。
適した装置は年齢や歯並び、装着できる時間によって異なります。
Q. 指しゃぶりや口呼吸が歯並びに影響すると
聞きましたが本当ですか?
A. はい。長期間の指しゃぶりや舌を前に出す癖、口呼吸などは、前歯がかみ合わない開咬や出っ歯など、歯並び・かみ合わせに影響することがあります。
当院では歯並びだけでなく、唇や舌の使い方、口を閉じる習慣なども確認し、必要に応じて口腔筋機能療法(MFT)やご家庭でのトレーニングを案内しています。鼻づまりなどが原因と考えられる場合は、耳鼻咽喉科への相談も大切です。
Q. 治療期間はどのくらいかかりますか?
また通院頻度は?
A. 装置や歯並びによって異なります。プレオルソは1年以上が目安で、約3か月ごとに通院し、治療回数は6回以上を想定しています。インビザラインファースト・エンジェルアライナーKIDはおおむね1~2年で、通院は1~2か月ごと、治療回数は10回以上が目安です。
骨格の成長や装置の使用状況によって期間が延びることがあり、Ⅰ期治療後もⅡ期治療や保定・経過観察が必要な場合があります。
Q. 矯正中に虫歯に
ならないか心配です。
A. 矯正中も、適切な歯みがきと定期的なチェックで虫歯のリスクを抑えることが大切です。当院で扱う小児矯正装置は取り外し式なので、食事や歯みがきの際に外してお口を清掃できます。
ただし、装置自体の洗浄を怠ったり、磨き残しや間食・甘い飲み物が多かったりすると、虫歯のリスクは高まります。治療前から虫歯の有無を確認し、治療中もお子様に合った歯みがき・フッ化物の活用などをご案内します。
Q. 矯正装置をつけたままスポーツや楽器演奏
(吹奏楽)はできますか?
A. 多くの場合、スポーツや吹奏楽と矯正治療を両立できますが、装置や競技・楽器によって注意点が異なります。プレオルソは主に就寝時と日中1時間以上の使用なので、学校生活に合わせやすい装置です。透明なマウスピース型は目立ちにくいものの、長時間の装着が必要です。
接触の多いスポーツでは装置によるけがや破損への配慮が必要で、吹奏楽では装着当初に吹きにくさを感じることもあります。競技や楽器の種類、練習時間をお伝えいただき、無理のない装着方法をご相談ください。


